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応募の一歩手前 シリーズ 約7分で読めます

応募の一歩手前を逃さない。採用サイトとLINE連携の構想

山根 弘行
山根 弘行
株式会社HRFreaks 代表 / Chief Consultant|人材業界20年
作成後に大切に手入れされ育つ木のイラスト
— この記事の要点

「見学に来たあとの質問に自動で回答したり、自由に質問できる窓口をLINEで作ったりすることはできませんか」

先日、高卒採用を支援させていただいている企業様との打ち合わせで、こんなご相談をいただきました。

私は、「まさに今、そのようなLINE運用のサービスを作っており、トライアル中なのです」とお答えしました。

※実際の打ち合わせをもとに、会社が特定されないよう一部を変えています。

採用ホームページは、作って公開したら終わりではありません。サイトを見て興味を持った人や、見学・インターンシップに来てくれた人と、その後どうやって連絡を取り続けるかが問われます。本日は、メールではなくLINEを活用し、応募の一歩手前をつなぐ「応募つなぎLINE(仮称)」の構想と、人事目線での運用設計についてお話しします。

連絡手段をLINEに移すと、返信のスピードが変わると考えています

私自身、「予約者への案内をメールからLINEへ移すと返信が速くなる」と考えています。

私には、人事として16年、大量採用の現場でやってきた経験があります。統括した新卒採用の規模は年間ピークで2,500名、グループの新卒・中途採用を全管掌した際は年間7,000名規模の採用活動と向き合ってきました。

会社説明会やインターンシップの案内をメールで送る運用は、長く一般的でした。見学に来てくれた方や採用ホームページを見て興味を持ってくれた方にとって、日常的に使っているツールでやり取りできる窓口があれば、コミュニケーションのあり方は大きく変わると考えています。

「最終日にLINE交換」ではなく、初日から運用に組み込む

支援させていただいたある建設会社様で、LINE公式アカウントを採用活動に活用するための運用を設計しました。設計段階のお話ですが、具体的な設計のポイントを共有します。

ここで気をつけたいのは、インターンシップや見学の「最終日にLINEを交換しましょう」と持ちかける運用です。プログラムが終わったあとに唐突に連絡先の交換を求められると、受け手によっては違和感や抵抗感を覚えることがあります。そのため、企業としての公式な連絡手段であることを初日に明示し、自然な形で運用に組み込む設計をご提案しました。

1
初日に登録
インターンや見学の初日に、今後の連絡や質問、次のステップへの案内を回すための公式な手段として、LINEの友だち登録をご案内します。
2
イベントごとのグループ作成
イベントごとに参加者のグループを作り、前日の持ち物連絡やアンケートなどをLINEで配信する運用を想定しています。
3
管理者が全トークを確認できる体制
現場の社員は「メンバー」として追加しつつ、管理者がすべてのトーク履歴を確認できるように設計します。これにより、個別の返信漏れを防ぐ狙いがあります。

現場の社員にやり取りを任せきりにすると、業務の忙しさから返信が遅れたり、どのような回答をしているか人事が把握できなかったりすることがあります。管理者が全容を把握できる体制を設計したのは、情報の抜け漏れを防ぎ、企業として丁寧な対応につなげる狙いです。

採用サイトと連動する「応募つなぎLINE(仮称)」の構想

冒頭で触れた高卒採用の支援先企業様からは、見学後の質問に答え、自由に質問できる窓口をLINEで作りたい、というご要望をいただきました。ホームページを読んで良い印象を持っても、すぐに履歴書を送って応募する人ばかりではありません。少し気になることや、見学の前に確認したいことがある「応募の一歩手前」の人たちがいます。

そうした方々に対して、メールフォームから長文の問い合わせをさせるのはハードルが高い場合があります。そこで私たちは現在、LINE運用のサービスを作っており、トライアル中です。採用ホームページとの連動は構想中で、採用ページの各所からLINEへの導線を置き、日常のツールから気軽に質問できる「応募つなぎLINE(仮称)」の仕組みを想定しています。

採用ページで興味を引き、
LINEで応募の一歩手前をつなぐ。

自社で運営しているキャリア支援サイトでも、相談への導線をLINEに集約する方針です。

人事目線で、採用起点のサービスを広げていく

私たちは単なるWeb制作会社や広告会社ではありません。人事として16年、大型の大量採用を現場で回してきたノウハウと、過去3年間コンサルタントとしてお客様の中に入り込み、採用組織を支援してきた知見があります。この「人事目線」があるからこそ、ホームページという「点」ではなく、採用活動全体の「線」を設計できると考えています。

今後は、採用ホームページの制作にとどまらず、そこを起点としたサービスの領域を広げていく構想を持っています。今回お話ししたホームページと連動した応募LINEの構築をはじめ、応募者の進捗を管理する仕組み、そして採用を主体としたマーケティングや集客(SNSの自動投稿や求人媒体との連動など)といった分野です。

トライアル中なのはLINE運用のサービスまでで、ホームページとの連動を含むこれらの領域はいずれも検討中・構想中ですが、採用担当者が現場で本当に必要としているツールを、人事の視点から作り上げていきたいと考えています。

明日からできること

まだ構想中のサービスについてお話ししましたが、御社の採用活動において明日から見直せることはあります。

まずは、見学やインターンに来てくれた方、あるいは採用ホームページを見てくれた方に対する「連絡手段」と「質問窓口」がどのように設定されているか、確認してみてください。ホームページの分かりやすい場所に、気軽に質問を受け付ける導線は用意されているでしょうか。案内メールの返信がなかなか来ない場合、連絡の手段そのものを見直す時期に来ているのかもしれません。

本格的なシステムを導入しなくても、まずは連絡手段の選択肢を増やしてみるなど、自社の運用に合った方法を探ることは可能です。採用ホームページを訪れた方の「応募の一歩手前」をどうつなぐか。この視点を持つことで、採用活動のコミュニケーションは少しずつ変わっていくはずです。

山根のひとこと
人事として大量の採用現場を見てきた中で、求職者との連絡手段の設計は、採用活動の根幹を支える大切な業務だと考えています。現場の採用担当者は日々忙しく、連絡の抜け漏れを防ぐ仕組みづくりに苦労されています。Web制作や広告の目線ではなく、現場で本当に使いやすい「人事目線」のサービスをどう作るか。これからも採用を起点とした新しい仕組みを形にしていきます。

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