採用ホームページ.jp
応募の一歩手前 シリーズ 約5分で読めます

応募の前に履歴書を求めていないか

山根 弘行
山根 弘行
株式会社HRFreaks 代表 / Chief Consultant|人材業界20年
作成後に大切に手入れされ育つ木のイラスト
— この記事の要点

ある技術系人材会社の打ち合わせで、一次面接の提出物を「履歴書とWebテスト」から「履歴書のみ」に減らしたというお話を伺いました。その際、私は「支援先では一次面接を履歴書なしで行っているケースもあります」とご紹介しました。

また別の建設会社では、夏のインターンシップ後のエントリーシート(ES)提出率が伸び悩んでいるというご相談を受けました。

※実際の打ち合わせをもとに、会社が特定されないよう一部を変えています。

応募や選考の最初の段階で、求職者に重い提出物を求めていないでしょうか。私が見てきた範囲では、まだ志望度が高まりきっていない段階での履歴書やESの提出は、離脱の一因になり得ます。書類は動機が高まった段階に回すという選択肢についてお話しします。

最初の接点に潜むハードル

採用活動において、途中で選考を離脱されてしまう。私の経験上、その要因の一つとして企業側が設定した「提出物の重さ」が挙げられます。

冒頭で触れた建設会社の新卒採用のケースをお話しします。この会社では、夏のインターンシップ終了後から本選考までの間に、学生と接触する空白期間がありました。そして、その空白期間明けにESの提出を求めていたのです。

学生からすれば、時間が経っている企業に対して自己PRや志望動機を書き上げるのは労力がかかります。結果として、ESの提出は思うように伸びませんでした。

書類は「意欲が高まった後」に書いてもらう

この状況を改善するため、私たちは提出物を求めるタイミングを後ろにずらしました。

1
一次面接の前
氏名、学校名、部活程度の簡易アンケートのみにして負担を減らす
2
一次面接
対話を通じて会社への理解を深めてもらう
3
一次面接の後(最終面接の前)
動機が高まった状態でESを書いてもらう

学生の負担を減らすため、一次面接の前の提出物は極力軽くしました。まずは面接という「対話の場」に来てもらうことを優先したのです。

面接で自社の魅力や具体的な仕事内容を理解してもらい、動機が高まった状態で初めて、最終面接に向けたESを書いてもらう設計にしました。

私が支援している企業でも、一次面接は履歴書なしで行っているケースがあります。まずは接点を持ち、お互いを知る。書類はその後でも遅くはないのです。

「書類を書く労力」をかけられるかは、
企業への志望度に影響されます。

採用サイトの「応募」も同じです

これは、採用サイトにおける「応募」のアクションでも同じようなことが言えます。

サイトを見たばかりの求職者は、まだ少し興味を持ったという段階です。

その状態の人に履歴書を作成して添付するよう求めるのは、ハードルが高い可能性があります。スマホでサイトを見ている最中なら、手元に履歴書のデータがないことも多いでしょう。

「まずは話を聞いてみる」といった、履歴書不要でアプローチできる入り口を用意することをおすすめします。連絡先と簡単な経歴だけを入力してもらい、まずは接点を持つ。そこから意欲を高めていくのも一つの方法です。

自社の選考フローを見直すときの問い

提出物の量そのものよりも、「選考のどこに置くか」が大切です。自社の選考フローを見直すときは、次の点を確かめてみてください。

一つずつ見ていくと、「最初の段階で求めなくてもよい書類」が見つかるかもしれません。

人事目線で作る採用の仕組み

私は人事として16年、大型の大量採用を現場でやってきました。多くの方に選考へ進んでもらうためには、「どうすれば求職者が一歩を踏み出しやすくなるか」を考え抜く必要がありました。

企業側はつい「本気でうちに入りたい人だけ応募してほしい」と考えがちです。しかし、私の経験では、最初から御社に惚れ込んでいる求職者は稀です。多くは他社と比較しながら迷っています。

人事としての経験と、コンサルタントとして3年間お客様の中に入り込んできた知見から、採用は「企業が選ばれる」プロセスでもあると考えています。

私たちは現在、この考え方に基づき、採用ホームページと連動した応募LINE構築サービス(仮称:スマート応募アシスト)を検討中です。求職者が使い慣れたLINEを入り口にし、書類提出の負担を感じさせずにコミュニケーションを始められる仕組みを目指しています。人事目線で採用を起点としたサービスづくりを進めています。

山根のひとこと

「履歴書がないと面接で聞くことがない」と心配される面接官の方もいます。しかし、履歴書はあくまで過去の記録です。目の前の求職者が何を大切に働き、これからどうなりたいのか。それは、書類がなくても対話から引き出せる部分がたくさんあるはずです。

いまの採用サイトの現在地を確かめたい方へ。1分の無料診断では、8つの質問に答えるだけで、いまの採用サイトの状態をその場でスコア表示します。30分の個別相談では、実際のサイトを見たうえで、何から直すべきかを率直にお伝えします。私たちの「採用ホームページ.jp」は、初期費用0円・月額29,000円(税別・スタータープラン)からです。契約期間は1年(自動更新)です。途中で解約する場合は、残りの月数分の月額の50%をいただきます(詳しくは特定商取引法に基づく表記)。公開後の簡易更新(お知らせの追加や、既存の文章の差し替え)は月1回まで無料で、超過は1回5,000円(税別)、更新箇所は限定です。年1回のフルモデルチェンジまで月額に含みます。営業の押し売りはしません。公式LINEの友だち追加で、求職者255人調査「生成AI利用と応募行動」のレポートPDFをお送りしています(LINEで受け取る)。

— RELATED