媒体と採用サイトの「ずれ」を防ぐ。
原稿連動システムの構想

- 媒体原稿と採用サイトを別々に作ると情報にずれが生じやすい
- 媒体は「集客」、サイトは「理解」。役割を分けた情報設計が必要
- 情報を一度入力し、媒体とサイトに展開するシステムを構想中
ある企業の新卒採用支援で役割を分け、媒体原稿の制作も当社が担当することになりました。採用LPと連動させる必要があるからです。
結果として、媒体から採用ページへ求職者を誘導するための動線を目指して設計を進めることになりました。
※実際の打ち合わせをもとに、会社が特定されないよう一部を変えています。
求人媒体の原稿と採用サイトのページ。これらを別々の会社に作らせると、表現や条件にずれが生じやすくなります。今回は、情報を一度だけ整理して両方を作り出す仕組みの重要性についてお話しします。あわせて、私たちが現在開発を構想している新サービス「原稿ブリッジ(仮称)」も紹介します。
なぜ媒体と採用サイトで「ずれ」が起きるのか
私が見てきた範囲では、求人媒体の原稿は広告代理店が書き、採用サイトはWeb制作会社が作る、と分けている会社は少なくありません。作っている会社もタイミングも違うため、条件の表記や会社の魅力の伝え方が少しずつずれていくことがあります。
求職者は、媒体で御社を知り、そのあとに採用サイトを見に来ます。その二つの情報が食い違っていれば、会社への不信感につながるかもしれません。
新卒採用であれば、なおさらです。キャリタス就活の調査では、就職活動中に採用ホームページを閲覧した学生は96.2%にのぼります(「2025年卒 採用ホームページに関する調査」2024年7月・株式会社キャリタスリサーチ/全国の大学4年生1,030名)。就活生の大半が採用ホームページを見ているのです。だからこそ、両者の中身が揃っているかどうかが問われます。
しかし、情報のずれを防ごうとして、媒体原稿と採用ページにまったく同じ文章を載せるのも考えものです。媒体は「この会社、面白そうかも」と興味を持たせるための入口であり、採用サイトは納得して応募してもらうための職種理解の場です。
詳しい情報を求めて採用サイトを訪れた求職者が、媒体と同じ情報しか見つけられなければ、「これ以上の情報はない」と判断され、離脱につながりかねません。
つまり必要なのは、「条件は揃える。ただし、書くことは役割に応じて分ける」という考え方です。給与や勤務地のような事実はどこで見ても同じであるべきですが、何をどこまで語るかは、媒体とサイトで変えてよいのです。
情報を一つにまとめ、複数のページへ展開する
先ほどの事例では、私たちはまず、職種ごとの情報を一つに整理しました。勤務地、仕事内容、給与、福利厚生などの基本条件をまとめ、その情報をもとに媒体原稿と4本の採用ページの表現を合わせていきました。
媒体原稿は「集客の入口」として情報を詰め込みすぎず、採用ページは「職種理解の場」として詳細を語るという方針です。部署名だけで募集の少ない職種へ誘導しないよう、細かな動線も調整しました。
部署名は、社内の人にとってはわかりやすくても、外から見るとどんな仕事なのかが伝わりにくいものです。部署名だけを頼りに募集人数の少ない職種へ関心が集まってしまうと、求職者にとっても会社にとっても、もったいない結果になりかねません。入口の段階で、どの職種のページへ案内するかを丁寧に考える必要がありました。
さらに媒体特有の運用として、先に仮原稿で審査を通し、あとで差し替える方式をとりました。仮原稿には情報を詰め込まないようにしました。
あとで本原稿に差し替えることが前提なので、仮原稿の段階で細かな情報まで書き込んでも、手戻りが増えるだけです。整理した職種ごとの情報が手元にあれば、差し替えのときも、そこから必要な部分を取り出して書けば済みます。
媒体は「入口」、採用サイトは「理解の場」。
役割を分けて連動させれば、求職者は迷いにくくなると考えています。
人事目線で構想する「原稿ブリッジ(仮称)」
私は人事として16年間、大量採用を現場で経験してきました。さらにコンサルタントとして3年間、お客様の採用実務に入り込んできました。このノウハウと知見があるからこそ、Web制作会社や広告会社の目線ではなく、人事の目線で採用を起点としたサービスを作れると考えています。
また、私はキャリアの初期に、求人広告代理店で媒体営業をしていました(2004〜2007年)。媒体原稿をつくる側の事情と、採用する側の事情の両方を見てきたことも、この構想の背景にあります。
その一つとして、私たちは現在「原稿ブリッジ(仮称)」というシステムを構想しています。
このシステムはまだ構想段階ですが、採用担当者が複数の原稿をチェックする手間を減らし、求職者に対して一貫したメッセージを届けることを目指しています。
私たちは、採用ホームページを中心に、応募LINEの構築、応募者管理、そしてSNS自動投稿や媒体連動といった採用のための集客へと、領域を広げていきたいと考えています。「原稿ブリッジ(仮称)」は、このうち媒体連動にあたる構想です。
明日からできること:自社の発信を見比べる
このシステムは構想段階のため、提供の時期は未定です。それでも、明日からできることはあります。それは、現在出稿している求人媒体の原稿と、自社の採用サイトを見比べることです。
給与や休日の表記に矛盾はないか。媒体で強調している会社の魅力が、採用サイトでは見つけにくくなっていないか。まずはその「ずれ」を確認してみてください。
見比べるときは、職種ごとに勤務地・仕事内容・給与・福利厚生を一覧にして、媒体と採用サイトの記載を横に並べてみるのがおすすめです。あわせて、媒体と採用サイトでまったく同じ文章が並んでいないかも確かめてください。同じ文章しかなければ、採用サイトでしか伝えられないことが足りていないのかもしれません。
もしそこに違和感があれば、それは求職者も同じように感じるかもしれません。媒体と採用サイトの情報を揃えるだけでも、求職者の不安を減らせるはずです。
山根のひとこと
人事として16年、大型の大量採用を現場で行ってきたノウハウと、コンサルタントとして3年間お客様の中に入り込んできた知見。これが私の土台です。採用ホームページを作るだけでなく、採用を起点としたマーケティングや応募者管理まで、これからも人事の目線で新しいサービスを考えていきます。
いまの採用サイトの現在地を確かめたい方へ。1分の無料診断では、8つの質問に答えるだけで、いまの採用サイトの状態をその場でスコア表示します。30分の個別相談では、実際のサイトを見たうえで、何から直すべきかを率直にお伝えします。私たちの「採用ホームページ.jp」は、初期費用0円・月額29,000円(税別・スタータープラン)からです。契約期間は1年(自動更新)です。途中で解約する場合は、残りの月数分の月額の50%をいただきます(詳しくは特定商取引法に基づく表記)。公開後の簡易更新(お知らせの追加や、既存の文章の差し替え)は月1回まで無料で、超過は1回5,000円(税別)、更新箇所は限定です。年1回のフルモデルチェンジまで月額に含みます。営業の押し売りはしません。公式LINEの友だち追加で、求職者255人調査「生成AI利用と応募行動」のレポートPDFをお送りしています(LINEで受け取る)。
