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インターンから選考に進まない。本当の理由は「終わった後の空白」にある

山根 弘行
山根 弘行
株式会社HRFreaks 代表 / Chief Consultant|人材業界20年
作成後に大切に手入れされ育つ木のイラスト
— この記事の要点

ある建設会社様との定例打ち合わせで、インターンシップから選考への流れをどう設計するかが議題に上がりました。

そこで私は、全体のフローを「5日間のインターンシップ → フィードバック面談 → 一次面接 → ES提出 → 最終面接」という形に整理しました。

この中で特に重視したのが、フィードバック面談をインターンの「最終カリキュラム」として位置づけることです。私は、キャリア面談の目的や進め方(カリキュラム)の叩き台を作り、面接前アンケートを設計しました。

また、内定者懇親会で行うライフラインシートのワークもあわせて用意しました。

※実際の打ち合わせをもとに、会社が特定されないよう一部を変えています。

インターンシップに学生が参加してくれても、その後の選考に進まない場合、終わったあとの「空白」が原因となっていることが少なくありません。採用ページや募集ページで集客するだけでなく、参加後の面談の目的や予約の取り方、その後の伴走をセットにすることが重要です。現在構想中の新サービス「フィードバック面談キット(仮称)」のアイデアを交え、次のステップへつなぐためのノウハウをお伝えします。

インターン終了後の「空白期間」が応募を遠ざける

私の経験では、インターンシップ直後は参加した学生の関心が非常に高まっているタイミングです。現場で社員と接し、業務の一端に触れることで、会社への理解が深まっているからです。

しかし、ここで次のステップまでの間に何も接触がない期間が続くと、応募の動機を維持しにくくなることがあります。私が見てきた範囲では、インターンシップを実施した後、参加者に対するフォローが手薄になるケースが少なくありません。その間に、学生は他社のインターンに参加したり、就職活動の軸が変わったりします。

熱量が高かったはずの学生も、時間が経つにつれて印象が薄れてしまいます。インターンが終わってからしばらく経った後に本選考の案内を送っても、なかなか選考に進んでもらえない。参加者が選考に進まない場合、こうした終了後の「空白」が原因となっていることが多いと考えられます。

採用ホームページやインターン募集ページを整え、多くの参加者を集めることはもちろん重要です。しかし、そこから先の導線が途切れてしまっては、採用という本来の目的を達成できません。次のステップへいかにつなぐかというプロセス全体の設計が求められます。

面談を「インターンの最終カリキュラム」に位置づける

空白期間を生まないための具体的なアプローチとして、インターン直後にフィードバック面談を実施することが挙げられます。冒頭で紹介した建設会社のケースでは、私が選考フローを以下のように設計しました。

1
5日間のインターンシップとフィードバック面談
インターンシップを実施し、その最終カリキュラムとして面談を位置づけます。
2
一次面接・ES提出
面談を通じて次のステップへの動線を作り、一次面接とES提出へ進んでいただきます。
3
最終面接
選考プロセスを途切れさせることなく、最終面接へとご案内します。

ポイントは、インターンが終わった後で「よかったら面談しませんか」と打診するのではなく、最初からインターンの最終カリキュラムとして面談を組み込んでおくことです。参加する学生にとっても、自分に対するフィードバックがもらえる場が用意されていることは安心感につながると考えています。

そのうえで私は、キャリア面談の目的や具体的な進め方(カリキュラム)の叩き台を作成し、面接前に回答してもらうアンケートの設計を行いました。

また、先の建設会社では内定者懇親会で行うライフラインシートのワークも用意しました。

このように、各段階で現場が動きやすくなるような具体的なツールと運用方針をセットにすることで、歩留まりの改善を目指しています。

インターンは「集めて終わり」ではありません。
次のステップへ進むための実務レベルの仕組みが必要です。

採用ページと面談ノウハウを連動させる「フィードバック面談キット(仮称)」の構想

こうしたノウハウを、より多くの企業で活用いただけるように一つのパッケージとして提供できないかと考え、現在「フィードバック面談キット(仮称)」という新サービスを構想中です。

これは、インターン募集用の採用ページを提供するだけでなく、参加後の面談の目的、面談で聞くこと、次回予約の取り方、その後の伴走方法をセットにして提供するというアイデアです。Web上のページを作るだけでなく、そのページから集まった学生にどう対応していくかという実務の部分までをカバーすることを考えています。

現在、就職情報会社との協業も進めており、インターンシップのLP(ランディングページ)に「参加後の選考移行ノウハウ(フィードバック面談や案内方法)」を組み合わせる方向で合意しています。

詳細は未定であり、あくまで構想段階ではありますが、集客のプラットフォームとその後の歩留まり改善を目指すノウハウを掛け合わせることで、企業にとってより実用的な仕組みを作りたいと考えています。

人事目線で、採用を起点としたサービスを開発していく

求職者の動線において、採用ホームページは「応募の一歩手前」を後押しする場所です。しかし、サイトが完成して集客できた後、いかに求職者とコミュニケーションを取り、面談を実施し、選考へと導くか。この「採用を起点とした現場の実務」がうまく回らなければ、採用活動の成功は難しいと考えています。

私たちは、Web制作会社や広告会社の目線ではなく、人事の目線でサービスを考えています。今後も採用ホームページを軸としながら、そこから連動する領域へとサービスを広げていく構想を持っています。

今回のフィードバック面談キットのような選考移行の支援をはじめ、応募LINEの構築、応募者管理、採用を主体としたマーケティングなど、現場の採用担当者が本当に必要としているものを形にしていきたいと考えています。

インターンからの歩留まりに課題を感じている場合は、まずは「インターン直後の接点」を見直し、面談をカリキュラムとして組み込むことから始めてみてください。

人事として16年、大型の大量採用を現場でやってきたノウハウ。2013年からは、年間2,000名規模の新卒採用の責任者も務めました。そして、コンサルタントとして3年間、お客様の社内に入り込んで得た知見。人材業界に20年以上携わってきて思うのは、採用活動はWeb制作会社や広告会社の目線だけでは完結しないということです。だからこそ、人事目線で採用を起点としたサービスを作れることが、私たちの強みだと考えています。現在構想中の「フィードバック面談キット(仮称)」も、そうした人事としての現場の実感から生まれています。

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