「IT志望」を否定せずに、
ものづくりへ誘う採用サイトの作り方

- 志望を正面から否定すると、紹介してくれる先生も離れてしまいます。
- IT志望の奥にある「デスクワークがしたい」という本音をくみ取ります。
- 産業の変化を見せることで、学生自身に新たな可能性に気づかせます。
先日、技術系の人材会社様から、新卒採用サイトの改訂についてご相談をいただきました。社内では「IT志望の学生をハードへ向けたい」という意見があったそうです。
一方で、「先生はIT志望の生徒をITに進ませたいと考えており、『ITは取らない』と見えると先生が誘導できなくなる」という指摘も出ていました。
※実際の打ち合わせをもとに、会社が特定されないよう一部を変えています。
学生の希望を正面から否定してはいけません。本人の反発を招くだけでなく、学校の先生が誘導しにくくなるからです。否定するのではなく、産業の大きな流れを見せて、学生自身に「面白そうかも」と気づいてもらう構成が求められます。
「IT志望はお断り」が引き起こす落とし穴
IT志望の学生に対し、ハードウェアの魅力を伝えたいと考えるあまり、採用サイトでITへの否定的なトーンを出してしまうケースがあります。
しかし、志望を否定されたと感じた学生は、会社から離れてしまいます。さらに懸念されるのは、学校の先生たちの動きです。
先生たちは、学生の希望を尊重して進路指導を行います。もし「この会社はITを否定している」と受け取られれば、先生としてはIT志望の学生を誘導しにくくなります。
結果として、本来なら接点を持てたはずの学生まで遠ざけてしまうことになります。
反対に、サイトの内容が生徒の希望とつながって見えれば、先生にとってもIT志望の生徒を誘導しやすくなります。学生本人だけでなく、学生を送り出す先生がどう読むかまで考えておくことが大切です。
学生の志望を否定すると、
学生を送り出す先生も離れていきます。
否定せず、産業の「大きな流れ」を見せる
では、どうすればIT志望の学生に、ハードウェアやものづくりの魅力を伝えられるのでしょうか。
私たちのチームで進めている改訂では、ITを否定するとげとげしい表現は避け、「これからの産業の主役がどう移っていくか」を見せる構成を考えています。
具体的には、「ITからAIへ、そして半導体、さらにはフィジカルAI(実空間で動くAI)」へとつながる流れです。その流れの中で、ハードと半導体を両輪にしたキャリアとして語る方針です。
無理に説得するのではなく、たとえば「ITもいいけれど、それを支えるハードの世界も面白そうだ」といった視点に、学生自身が気づけるようにします。
ここでのポイントは、ITとハードを「どちらか一方を選ぶもの」として並べないことです。ITから始まる流れの先にハードや半導体がある、という見せ方にすることで、学生の今の志望をそのまま入り口にできます。
「IT志望」の奥にある学生の本音
構成を考える上で、さらに踏み込む必要があります。IT志望の学生の本音はどこにあるのでしょうか。
今回の打ち合わせでは、彼らの本音は「デスクワークがしたい」という希望にある、という整理になりました。
例えば、この会社では、機電職(機械・電気)の設計や解析といった仕事もパソコンでの作業が中心と聞いています。採用サイトでは、彼らが望むデスクワークの要素が機電職にもあることを、しっかり見せるコンテンツを追加する方針です。
なお、仕事の中でパソコン作業がどのくらいを占めるかは、会社や職種によって異なります。サイトに載せる際は、実際の業務に即して確認したうえで表現する必要があります。
それに加えて、「自分が設計した製品が店に並ぶ」という実感を魅力として書くことで、ものづくり特有の喜びを伝えます。
人事目線で作る、採用起点のサービス
私はこれまで、人事として16年、大型の大量採用を現場でやってきたノウハウがあります。同時に、コンサルタントとして3年間、お客様の中に入り込んできました。
そこで感じるのは、採用サイトは見た目だけでなく、学生がどう感じ、先生がどう動くかを想定して設計しなければならないということです。私たちは、Web制作会社とは異なる「人事目線」で、採用を起点としたサービスを作っています。
今後は、採用ホームページと連動した応募LINE構築や、応募者管理、採用を主体としたマーケティング(SNS自動投稿など)へも領域を広げていく考えです。採用の仕組み全体を支えられるよう、準備を進めています。
御社のサイトは、学生を突き放していませんか?
キャリタス就活の「2025年卒 採用ホームページに関する調査」(2024年7月・株式会社キャリタスリサーチ/全国の大学4年生1,030名)では、就職活動中に採用ホームページを閲覧した学生は96.2%でした。最も有益な情報源として「個別企業のホームページ」を挙げた学生も63.1%います。採用サイトの一文一文が、学生の受け取り方を左右すると言えます。
採用ホームページを見直す際、つい「自社が来てほしい人物像」だけを強く押し出してしまいがちです。しかし、それが「それ以外はお断り」というメッセージになっていないか注意が必要です。
明日からできるアクションとして、まずは御社の採用サイトを、学生や先生の目線で読み返してみてください。「こういう人は合わない」といった表現が含まれていないか確認します。
学生の今の志望を否定せず、新しい視点を与えて魅力を「気づかせる」。見せ方を少し変えるだけでも、出会える学生の層が広がる余地があります。
学生の考えを説得して変えようとするよりも、こちらの見せ方を変える方が、スムーズに伝わりやすいと私は感じています。「相手がどう受け取るか」を想像することが、採用活動の大切な一歩です。
いまの採用サイトの現在地を確かめたい方へ。1分の無料診断では、8つの質問に答えるだけで、いまの採用サイトの状態をその場でスコア表示します。30分の個別相談では、実際のサイトを見たうえで、何から直すべきかを率直にお伝えします。私たちの「採用ホームページ.jp」は、初期費用0円・月額29,000円(税別・スタータープラン)からです。契約期間は1年(自動更新)です。途中で解約する場合は、残りの月数分の月額の50%をいただきます(詳しくは特定商取引法に基づく表記)。公開後の簡易更新(お知らせの追加や、既存の文章の差し替え)は月1回まで無料で、超過は1回5,000円(税別)、更新箇所は限定です。年1回のフルモデルチェンジまで月額に含みます。営業の押し売りはしません。公式LINEの友だち追加で、求職者255人調査「生成AI利用と応募行動」のレポートPDFをお送りしています(LINEで受け取る)。
