採用ホームページ.jp
応募の一歩手前 シリーズ 約9分で読めます

成果が出る採用サイトは、「作る前」に決まる

山根 弘行
山根 弘行
株式会社HRFreaks 代表 / Chief Consultant|人材業界20年
— この記事の要点

ある製造業の社長から、こんな相談を受けたことがあります。「去年、採用サイトを作ったんです。デザイン会社に頼んで、写真も撮って、200万円かけて。きれいなサイトができました」。

「それで、応募は増えましたか」と聞くと、少し間があって、こう返ってきました。「……ほとんど変わっていません」。

サイトを見せてもらいました。確かにきれいでした。写真も構図が整っていて、配色も洗練されている。ただ、読み終えても「どんな人に来てほしい会社なのか」が分かりませんでした。

※採用支援の現場で見聞きする状況をもとに再構成した場面です。特定の個人・企業の事例ではありません。

採用サイトを作ったのに応募が増えない。この相談は、めずらしくありません。そして、原因はたいてい制作会社の腕前ではありません。もっと手前にあります。「何を伝えるサイトなのか」を決めないまま、作り始めてしまったことです。

「いいサイト」と「応募が来るサイト」は違う

ここを混同すると、お金の使い方を間違えます。見た目の良さと、応募の多さは、別の指標だからです。

デザインが優れたサイトは、求職者に「ちゃんとした会社だ」とは思わせます。けれど、それだけでは応募ボタンは押されません。応募という行動が起きるには、その人が「これは自分に向けて書かれている」と感じる必要があるからです。

「若手が活躍できる職場です」「風通しの良い社風です」——こうした言葉は、どの会社のサイトにも書いてあります。書いてあるがゆえに、誰の心にも引っかからない。読み手は「またこれか」と思って、静かに閉じます。

きれいなサイトは作れる。
でも「誰に向けたサイトか」は、デザインでは決まらない。

成果は、3つの段階を通して決まる

採用サイトの成果は、制作の前後にある一連の流れで決まります。この整理は、私たちだけの主張ではありません。採用サイト制作の比較メディア「採用サイト制作比較室」も、同じ3段階で捉えています。

STEP 1
採用設計・採用ブランディング
誰に・何を・どう伝えるかを決める段階。採用ターゲットの言語化と、自社の魅力を伝えるメッセージの設計を行う。ここで採用成果の大半が決まる。
STEP 2
制作
設計を形にする段階。制作会社の選定、費用、更新のしやすさ、求人検索エンジンとの連携などを検討する。
STEP 3
公開後の運用・改善
応募データを見ながら直し続ける段階。求人原稿や応募導線の見直しを続けることで、成果を出し続ける。

注目してほしいのは、制作会社の良し悪しは、このうちの一段階にすぎないということです。同メディアは、こう結んでいます。「良い制作会社を選ぶだけでは、成果は出ません」と。

制作会社を比較するメディアが、制作会社選びだけでは足りないと言い切っている。ここは、素直に受け止めていい指摘だと思います。

引用元:採用サイト制作比較室(VANGUARD TALENT PARTNERS株式会社 運営)。同メディアの採用LP制作の比較記事では、当社サービスが主要5社の比較で6項目中4項目の最高評価(◎)をいただいています。

なぜ、順番が逆になってしまうのか

「設計が先」と言われれば、多くの人が納得します。それでも実際には、デザインから入ってしまう。理由は3つあります。

3つ目が、いちばん根深いところです。自社の魅力を聞くと、多くの経営者が「特にない」「普通の会社です」と答えます。本当に無いのではなく、近すぎて見えていないだけなのですが、そのまま制作に進むと「特に何もない会社」のサイトができあがります。

山根 弘行
山根の視点

ヒアリングで「御社の強みは?」と聞いても、良い答えはあまり返ってきません。だから私たちは聞き方を変えます。「直近で入社した方は、なぜ他社ではなく御社を選んだんですか」。この質問には、具体的な答えが返ってきます。実際に選ばれた理由が、そのまま次の人に効く言葉になる。魅力は探すものではなく、すでに起きた事実の中から拾うものです。

発注の前に、3つだけ決めておく

大がかりな調査は要りません。次の3つに答えられれば、制作は驚くほどスムーズになります。

— 発注前に答えておく3つの問い

① 来てほしいのは、どんな人か

「若くて元気な人」では足りません。年齢・経験・いまどんな職場にいて、何に不満を感じているか。一人の具体的な人物像まで絞ります。絞るほど、言葉は強くなります。

② その人は、何に迷って応募をやめるか

給与か、休日か、未経験でも大丈夫かという不安か、人間関係か。応募を止めている理由が分かれば、サイトに置くべき情報が決まります。

③ なぜ他社ではなく、うちを選ぶ理由があるか

直近の入社者に聞くのが最短です。「決め手は何でしたか」。その答えが、次の応募者にも効きます。

この3つが決まっていれば、制作会社への依頼内容が変わります。「かっこいいサイトを作ってください」ではなく、「30代で施工管理の経験があり、いまの会社の休日の少なさに不満を持っている人に、うちの働き方が伝わるサイトを」と言える。同じ予算でも、出来上がるものがまったく違います。

設計を、誰がやるのか

ここが実務上の課題です。採用設計は、Web制作の知識だけでは担えません。求職者がどこで迷い、何で決めるかを知っている必要があるからです。かといって、多くの中小企業に採用設計の専任者はいません。

私たちが採用コンサルティング会社でありながら採用サイトを作っているのは、この一段階を引き受けるためです。デザインの前に、誰に何を伝えるかを一緒に決める。それが応募につながるサイトの、いちばん確実な作り方だと考えています。

山根 弘行
山根の視点

正直に言うと、設計の工程は地味です。ヒアリングして、言葉にして、また確認して。派手さはありません。ただ、ここを飛ばして作ったサイトが応募につながらないのを、私は何度も見てきました。逆に、ここさえ決まっていれば、ページ数が少なくても応募は来ます。お金をかける場所を間違えないでほしい、というのが率直な気持ちです。

作り直す前に、まず現在地を

すでに採用サイトをお持ちで、応募が伸びていない場合。いきなり作り直す必要はありません。まず、いまのサイトが「誰に向けて、何を伝えているか」を確かめるところからです。

意外に多いのが、設計を整理し直すだけで、既存サイトの言葉を入れ替えれば済むケースです。200万円かける前に、確かめる価値はあります。

採用サイトは、作る前に決まる。デザインを選ぶ前に、伝える相手を決める。順番を守るだけで、同じ予算がまったく違う結果を生みます。

「うちは誰に来てほしいのか」——この整理から、一緒に始めませんか。30分の無料相談では、御社の採用課題と今のホームページを見たうえで、何から直すべきかを率直にお伝えします。私たちは「採用ホームページ.jp」で、採用設計から制作・運用までを、初期費用0円・月額2.9万円から一社ごとに担っています。営業の押し売りはしません。

— RELATED