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採用サイトは、作ったあとに差がつく

山根 弘行
山根 弘行
株式会社HRFreaks 代表 / Chief Consultant|人材業界20年
— この記事の要点

ある建設会社の採用担当の方と話していたときのことです。「採用サイトですか。ありますよ、3年前に作りました」。そう言って、スマホで見せてくれました。

トップページには「2024年卒 エントリー受付中」と書かれていました。社員紹介に載っている3人のうち、1人はすでに退職されているとのことでした。

その方はこう続けました。「作ったときは良かったんですけどね。今は、あんまり見てないです」。

※採用支援の現場で見聞きする状況をもとに再構成した場面です。特定の個人・企業の事例ではありません。

採用サイトのご相談で一番多いのは、「サイトがないので作りたい」ではありません。「あるけれど、効いていない」です。そして効いていないサイトの多くは、デザインが悪いのではありません。公開した日で、時間が止まっているのです。

「古い」は、情報がないより悪い

ここを、多くの会社が取り違えています。古い情報は「足りない」のではなく、「余計なことを伝えている」という点です。

感覚の話ではありません。調査では、就活生の87.8%が、採用ホームページが「古い」と志望度が下がると答えています。

求職者が「2024年卒 エントリー受付中」を見たとします。頭に浮かぶのは、「情報が更新されていないな」ではありません。もっと直接的です。「この会社は、人を採ることに本気じゃないんだな」

そして、その印象はサイトの中では終わりません。「採用ページを3年放置する会社は、入社したあとも同じ調子なんじゃないか」。求職者は、見えている一部から見えない全体を推測します。それは疑い深いからではなく、他に判断材料がないからです。

古いサイトは、情報が足りないのではない。
「うちは雑です」と、正確に伝えている。

採用サイトを持たない会社は、この点ではまだ有利です。判断材料がないだけで、悪い材料は渡していないからです。放置されたサイトは、ゼロではなくマイナスから始まります。ここが「無いより悪い」と申し上げる理由です。

出典:キャリタス就活「2025年卒 採用ホームページに関する調査」(2024年7月・株式会社キャリタスリサーチ/全国の大学4年生 1,030名)。※新卒採用に関する調査結果です。

古い情報を読むのは、もう人だけではない

ここ2年で、事情がもう一段変わりました。採用サイトを読むのが、求職者だけではなくなったことです。

会社を調べるとき、検索エンジンより先にAIに聞く。この順番が定着しつつあります。日本リサーチセンターの調査では、20代の生成AI利用率は53%。最も多い使い道は「情報収集・調べもの・要約」でした。

このときAIが答えの材料にするのは、その会社が公開している情報です。御社のサイトに書いてあることが、そのまま「御社の説明」として読み上げられます。

人が読む場合、古さは割り引かれます。「2024年卒と書いてあるな、更新していないだけだろう」という補正が働くからです。ところがAIは、書いてあることを書いてあるとおりに要約します。3年前の給与レンジも、もう募集していない職種も、現在の情報として提示されることがあります。

古い採用サイトの問題は、印象の話だけでは済まなくなりました。事実と違う情報が、自分の知らないところで配られている状態に近づいています。

出典:日本リサーチセンター(NRC)「生成AIについて」2025年9月調査(全国20〜69歳・Web調査)。20代の生成AI利用率53%、利用目的の最多は「情報収集・調べもの・要約」50.6%。/株式会社LANY「就活生のAI・ChatGPT利用に関する調査」(2025年)では、AIから得た情報がきっかけで選考辞退を経験した割合が87.4%。※後者は就職活動中の学生を対象とした調査です。

何が、どの順番で古びるか

サイト全体が一斉に古くなるわけではありません。劣化の早いものから順に古びていきます。この順番を知っておくと、点検する場所が絞れます。

STEP 1
日付が入っているもの
「2024年卒」「新着情報 2024.3.1」「今年度の募集」。年が書かれた瞬間から劣化が始まります。最も早く古びるのに、最も直しやすい場所でもあります。
STEP 2
写真
服装、オフィスの様子、写っている顔ぶれ。撮影から数年も経つと、写っている顔ぶれが実態とズレます。
STEP 3
制度・条件
給与レンジ、休日数、働き方。ここがズレていると、面接で説明が食い違います。応募後の信頼を損なうため、影響は応募数だけにとどまりません。
STEP 4
理念・メッセージ
ここは長持ちします。ただし、5年もつメッセージには条件があります。「挑戦する組織です」のような会社側のロジックは2年で古びる。もつのは、この会社がなくなったら誰が困るのかを書いたものです。事業が変わらない限り、この文章は古びません。時間をかけるべきはここです。

皮肉なのは、一番先に古びる場所が、一番簡単に直せる場所だということです。「2024年卒」を「2027年卒」に書き換えるのは、5分もかかりません。それが3年放置されている。理由は、担当者がサボっているからではありません。

更新が止まる、3つの構造的な理由

採用サイトの更新が止まっている会社に事情を聞くと、原因はたいてい次の3つのどれかです。いずれも、担当者の意欲とは関係のないところにあります。

3つ目に見えて、実は1つ目が根にあることが多いと感じています。更新にお金と時間がかかる構造で作ってしまうと、更新しない運用が正解になってしまうからです。担当者は合理的に判断しているだけです。

山根 弘行
山根の視点

「更新してないんですよね」とおっしゃるとき、多くの方が申し訳なさそうな顔をされます。でも、私はそれを担当者の責任だと思っていません。1行直すのに見積書が出てくる仕組みなら、放置されるのが当たり前です。責めるべきは人ではなく、更新を面倒にした作り方のほうです。

明日、30分でできる点検

御社がいま採用サイトをお持ちなら、作り直しを検討する前に確かめてほしいことがあります。3つだけです。制作会社に頼む必要はありません。

— 30分でできる3つの点検

① サイト内の「年」を、すべて探す

キーボードで Ctrl+F(Macは⌘+F)を押し、「20」と打ち込めば、年号がまとめて拾えます。1つでも去年以前の年が残っていたら、そこが最優先の修正箇所です。募集要項、お知らせ、エントリー案内。この3箇所に集中していることが多いと思います。

② 社員紹介の人が、全員まだ在籍しているか

退職した社員が「この会社で成長できます」と語っているページは、在籍社員にとっても気持ちのいいものではありません。差し替えが難しければ、いったん非公開にするだけでも、マイナスの印象は抑えられます。

③ 募集職種が、いまの募集と合っているか

もう募集していない職種が残っている。反対に、いま一番採りたい職種が載っていない。どちらもよくあります。求人媒体(求人サイト)には出しているのに、サイトには載っていないという状態は、応募の直前で求職者を迷わせます。

この3つを直すだけで、少なくとも「雑な会社」という誤解は避けられます。デザインを変えるより先に、ここです。

どのくらいの頻度で、何を直すのか

「更新したほうがいい」と言われても、毎週手を入れるのは現実的ではありません。頻度を分けておくと、続きます。

起きたらすぐ直すもの。募集職種の増減と、社員の退職です。この2つは、放置すると事実と違う情報を出していることになります。媒体に新しい職種を出したなら、同じ日にサイトにも足す。それだけです。

3か月に一度、見るもの。お知らせの最終更新日と、写真の違和感です。お知らせが半年止まっていると、それ自体が「動いていない会社」のサインになります。3か月に1本、社内の出来事を短く載せるだけで印象は変わってきます。受賞でも、新しい設備でも、中身は大きなことでなくてかまいません。

年に一度、見直すもの。年号、給与や休日などの条件、そしてデザイン全体です。ここは腰を据えて取り組む必要があるので、採用の繁忙期を外して、時期を決めてしまうのが続けるコツです。私が見てきた範囲では、新卒中心なら夏、中途中心なら年末が空きやすい時期です。

この3層に分けておけば、点検が仕組みになります。カレンダーに入れてしまうのが確実です。

「更新できる状態」で作るということ

御社でも点検で気づいたなら、次に浮かぶのは同じ問いだと思います。「直したいけれど、直せる手段がない」。ここからは、その手段の話です。

採用サイトを作るとき、多くの会社はデザインと価格で制作会社を選びます。けれど、公開してからの時間のほうが、制作期間よりはるかに長くなります。選ぶべき基準に「作ったあと、どう直せるか」が入っていないことが、放置されるサイトを生んでいます。

確認しておきたいのは、次の3点です。契約前に聞けば済みます。

私たちが採用ホームページ.jp を月額制にしているのは、この構造を変えたかったからです。更新のたびに見積もりが必要な関係では、更新はいずれ止まります。だから月額に運用を含め、1年ごとにデザインを刷新(フルモデルチェンジ)できる形にしました。作って納品して終わり、という売り方をやめるためです。

山根 弘行
山根の視点

制作会社を悪く言いたいわけではありません。制作を請け負う以上、納品でいったん区切るのは自然なことです。ただ、採用は毎年続きます。採る職種も、伝えたいことも変わります。区切りのある売り方と、続いていく採用活動は、そもそも噛み合っていないのだと思います。私たちが採用コンサルティングの側からこの事業を始めたのは、そこに気づいたからです。

公開日は、スタート地点でしかない

私は以前から、採用の成果は半分が運用で決まると言い続けています。採用サイトも同じです。

逆に言えば、年に一度手を入れるだけで、見劣りしなくなります。私が見てきた範囲では、更新の止まった採用サイトはそれだけ多いからです。大がかりなリニューアルは要りません。年を直し、写真を替え、いま採りたい職種を載せる。それだけで、応募の一歩手前に立った求職者が受け取る印象は変わります。

採用サイトは、作ったあとに差がつく。公開日は、完成日ではなくスタート地点です。

「うちのサイト、どのくらい古びているだろう」——気になった方は、まず現在地を確かめるところから。1分の無料診断では、8つの質問に答えるだけで、いまの採用サイトの状態をその場でスコア表示します。30分の個別相談では、実際のサイトを見たうえで、何から直すべきかを率直にお伝えします。私たちは「採用ホームページ.jp」で、初期費用0円・月額29,000円(税別)から。制作だけでなく、公開後の簡易更新(月1回まで無料)と、年1回のフルモデルチェンジまで月額に含みます。営業の押し売りはしません。

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